パッシブな住まい

突然ですが、パッシブデザインと聞いて、どんなことが思い浮かびますか?

英語でいうとアクティブの対義語で、受動的という意味を持ちます。

これを建築設計の分野に当てはめると、「太陽光や熱、風といった自然エネルギーを最大限に活かすような設計手法」ということになります。

今でこそ環境問題が取りだたされ、自然エネルギーを積極的に活用する住宅をはじめとする建築物が増えてきていますが、それは建築分野における長年の大きな課題の一つでした。

戦後、高度経済成長期を経て、建物の温熱環境は冷暖房などの機械設備に依存して解決していく手法が中心でした。

それが人間の健康面、さらには地球の健康面にまで、大きなストレスを与える結果となってしまいました。

その影響もあり、近年では太陽エネルギーや気候風土と呼応する”パッシブデザイン”が強く求められています。

元々日本の建築は、日射遮蔽、通風、蓄熱、雨仕舞いの工夫において、高いレベルで自然環境や気候風土に呼応するようにデザインされてきました。

そうした点に着目すると、中には機械設備による環境づくりに違和感を感じる方もいるかもしれません。

しかし、技術が発達した現在では、どちらかに偏ることなく、両者の良さをバランスよく取り入れていくのが良いのではないでしょうか。

前置きが長くなってしまいましたが、今回焦点を当てたいのが、OMソーラー株式会社が開発した”OMX”という、温熱環境システムです。

これは一台で暖房、冷房、給湯、熱交換換気の機能を持つという優れもので、主に太陽光とヒートポンプをエネルギーとして稼働します。

全熱交換換気システムで快適性を高めながら、消費エネルギーを最小限に抑え、廃熱を給湯にまわすなどして省エネ効果も高めます。

小屋裏からのダクト経由で送風するため壁掛けエアコンの露出はなく、室外機も一台でまかなえます。

正直初期費用は値を張るものの、長い目でみてランニングコストまで考慮すれば、むしろお得になるとのこと。

現在創建舎で計画中の物件では、初のOMX搭載の家があります。

環境設備は縁の下の力持ちで目には見えませんが、どんな室内環境を実現してくれるのか、今から楽しみです。

(瀬下)

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