下丸子駅から徒歩5分。
創建舎の斜め対面に、美しい店構えの居酒屋があります。
昭和43年に三間長屋の真中の一つからスタートしたお店は、増築改築を重ねつつ現在の姿に。
すっきりと品よく設えられた店内、
そしてカウンター席からのぞむ厨房は隅々まで磨き清められており、店主の心意気が感じられます。
座席に腰を下ろす頃には、料理への期待感が否応なく湧いてきます。
焼き鳥専門店かと思われる屋号ですが、魚料理も評判のお店で、
カウンターに続くショーケースでは川崎の南部市場で買い付けるという鮮やかな魚介類が目を引きます。
この旬の魚介類を使って腕を振るうのが74歳現役(2019年現在)で板場に立つ先代、
隣で焼き場・煮方を務めるのが若旦那です。
親子二代の気持ちの良い接客も魅力の一つとなっているようです。
創業時は焼き鳥と煮込みだけだったメニューも、
お客様のニーズや板前としての好奇心から徐々に増え、今ではお品書きに書ききれないほどに。

自慢の焼き鳥や海鮮料理に加え、「山ウド」「そら豆」「芽くわい」「くじらのタレ」
「行者にんにく」「ぎばさポン酢」などの旬の食材、さらには冬から春は初しぼり、夏は生主、
秋はひやおろしと豊富な日本酒も楽しめるのでついつい箸が進みます。
常連客のリクエストにこたえているうちに増えていった裏メニュー(本格四川麻婆豆腐や豚カツなど)も
是非味わってみたいところです。
若旦那が「お客様に育てられている」と楽しそうにお話しされるのも頷けます。
入って右側にある100年程前の代物だという趣のある古い掛け時計が、
創業当時から親子二代のお店を見守り続けています。
※お出掛けの際は、お店に営業時間等の確認のご連絡をお願い致します。