おおらかに庭と空につながる家

 幸区の住宅街に、「おおらかに庭と空につながる家」があります。OBのお客さまからのご紹介で、ご縁を頂いてのお住まいづくりです。古い住宅街で、これから建て替えラッシュを迎えることを想定して、「とにかく、明るい家にしてください」というご要望からお住まいづくりが始まりました。

 道路との境界を緩やかに石で区切り、植栽とmospos、大きな下屋に迎えられて、玄関へ。硝子のペンダント照明とのれんが玄関の設えを彩ってくれます。

 ダイニングの天井には、キャットウォークからの光が差し込み、吹き抜けの天井も一部アール天井とすることで、やわらかい光が空間を包み込みます。そして、リビングダイニングからウッドデッキや下屋を通して、庭の木々たちが四季を感じさせてくれます。

 寝室の納戸の家具は、着物を入れる竿(引出し)をお客さまがお持ちでしたので、大工のデザインでアップサイクルされた、やどりらしい逸品となりました。

 どこにいても家族の気配が感じられる、ウチもソトも居場所のたくさんある家になりました。

 2階に上がると、吹き抜けと一体となった書斎があり、これからのリモートワークに大活躍です。個室からつながるキャットウォークの籠り空間も、気分転換にちょうど良さそうです。

 昨年8月、猛暑の中での建て方でした。立って見ているだけでも体力が奪われる暑さでしたが、日陰も無い中、梁の上に登り、いつもと変わらず技術を発揮している大工や、その後の各工事の職人、また、ほとんど毎日現場に応援に来て頂いたお客さま。  家づくりは、本当に熱い想いと技術、そして真心があって、「家」になるのだと改めて思いました。

物件情報

木造2階建
1F 63.55㎡
2F 31.46㎡
延床 95.01㎡