火災に負けない木の家

定期的に開催される大工工務店の会で、火災に負けない木造建築を提唱している「安井昇」氏の講義が開催されました。


大田区を始めとする東京の市街地では防火系地域規制により、火災への対策及び建物の耐火性能の規制も一層厳しい地域でもあります。3階建て住宅を建てようとすると準耐火建築物としなくてはなりません。

準耐火建築物の住宅では、外壁はもちろん内部空間の柱や梁等木質部を表面にあらわす仕様は法律にはばまれ必要以上に手間やお金がかかり、なかなかできないと思い込んでいたのですが、木が元々持っている耐火性や火災が広がらないため何に重視すべきかを実験により検証し、それらを活かした設計により、木材の長所を活かし、木材を見せながら火災に負けない安全な住宅をつくる術を学ぶことができました。

火災に負けない住宅とするには可燃物(木)を取り除くことではなく、燃え抜けない建物とすること。燃え抜けないとは、燃えたところや開口部から火が燃え移り広がらないこと。燃え抜けないためには外壁等はもちろんですが開口部が重要で、火災の燃焼を促進する酸素の供給をいかに止められるかが重要と改めて思いました。

また、窓の格子がアルミや鉄製より木製の方が木の持つ水分により窓ガラスへの熱の伝わりが少なく、隣棟火災時有効であると言う実験結果を目のあたりにし、これから自信を持って木製格子を進められると嬉しくなりました。

外壁に使用する焼杉を自分達でつくるレシピ動画等もあり、とっても面白い講義でした。講義終わりにはお酒を交えながら創り手である大工さんからの質問タイムとなり、具体的な施工方法にまで話しが及び大変盛り上がりました。


そんな焼杉を外壁に使っている住宅を近くで見られるチャンスです。

大田区田園調布にて9/23(月・祝)まで完成住宅を見学できるショーホームを催しています。焼杉外壁に興味のある方、木や自然素材・温熱環境に関心のある方、創り手の見える「やどりの家づくり」に是非足をお運びいただけますと幸いです。

申し込みはこちらまで