バランスのとれた設計力

はじめまして。6月にテクニカルとして入社しました 飯田 です。

以前、訪れた展覧会で印象に残った一文がありました。


” つくれないものをデザインしてはならない ”

一見、当たり前の事を何改まって言っているんだとも思えますが、
前提に 機能性 施工性 意匠性 をはじめ、
法規や経済面などの諸条件が加わるとそう簡単な事ではないのかなと思います。
カッコいいデザインばかり意識した結果、予算オーバーになってしまう。
機能性ばかり意識して、不格好になってしまう。など、、、

改めて思うのは、そのバランスを取る事が案外難しく大切だということ。。。

やどり 創建舎 は凄腕の大工とテクニカル(設計)が身近な環境であるので、
細かな打合わせも随時行うことができ、そこに対する可能性はかなり高いのではと感じています。

写真は、福島県喜多方市にある国の重要文化財にも指定されている【 熊野神社 長床 】の写真です。
各地の寺院や神社を見るのが好きな私ですが、その中でも上位に入る建築です。
古建築は古さを”劣”と感じさせないのが魅力の一つだと思っています。

熊野神社 長床(福島県喜多方市)
鎌倉時代初期に建てられた建築
ある世界観にグッと引き込まれるような佇まい

長床は鎌倉時代初期に建てられたと言われています。
かなり昔の建築ですが、直感的に古さは感じられなかったです。
細部まで確かな技術で建てられているからか、
経年変化さえも受け入れるおおらかな空間だからか。。。
ただ、時間軸関係なしで愛されている建築は魅力的であることは確かです。

熊野神社 長床(福島県喜多方市)
時が経つことで魅力が増していく空間。
積雪時期は床一面が雪で真っ白になるそう。。。

家づくりに関して言えば、竣工やお引渡し時が家づくりの終わりではなく、
きっと生活する中で少しずつ変化し、更新されていくことで、
長く愛されるそんな住まいが出来るのではないかと思っています。
そして、それに寄り添える存在でありたい。

これから、皆さまの大切な家づくりに携わっていきますが、
期待以上の空間を提案できるように努めてまいりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

(飯田)