建築の仕事をしていて、よく足をはこぶ場所の一つに役所があります。
計画を始める前、必ず建設地の役所に行き、
建物を建てる為の条件や都市計画などを確認します。
みなさんも自分が住んでいる地域の役所には、
一度行ったことがあると思いますが、
なかなか他の地域の役所は行く機会はないのではないでしょうか。
どの役所も行っている業務は大きく変わらないと思うのですが、
場所と建物が様々なので、行ったことのない役所に行く際は少し楽しみです。
最近ですと、豊島区役所の今年の5月に完成した新庁舎を行ってきました。
建物の外側に緑のスクリーンが設置されていて、高層階にいっても木々に囲まれているような
気持ちの良い建物でした。
内部も明るく開放感のある雰囲気で良かったです。
駅直通で利用しやすいことも嬉しいポイントです。
反対に古き良き建物の魅力を感じられるのが、
世田谷区役所です。
東京文化会館などを設計した前川國男がてがけた建築で、
打ち放しコンクリートの骨太な建築。
木々の緑と良い感じにまじりあい、重厚感のある落ち着いた場所です。
アクセスも決して良いとは言えず、
世田谷線というローカル電車に乗っていくのですが、
世田谷線のゆったりとした空気感に揺られているうちに、
気持ちも落ち着き、役所につくと日常の喧噪を少し忘れさせてくれます。
個人的には一番好きな役所です。